トイカメラが見せてくれる世界

私がトイカメラにはまったのは30代に入った頃のことでした。職場がいわゆるブラック企業で、仕事がきつく休みもなく、緊張の連続で夜も眠れないほどでした。なかばノイローゼだったのだと思います。

そんな状態のときに一台のトイカメラに出会いました。HOLGAです。プラスティック製のおもちゃカメラで、本当におもちゃのように軽いなと思ったのを覚えています。たしかブローニーフィルムを生まれて初めて使ったのがこのホルガでした。ためしに1本撮影してみたところ、光がいっぱい入ってしまうし、ピンボケもはなはだしく、色もおかしくて、まるで思ったように撮れないことに驚きました。

何を撮ったのかもわからない妙な写真ばかり量産して、なんじゃこりゃあ、というところでしたが、でもその中に数枚、とてもおもしろい写真が撮れていることに気づきました。もちろん、他の写真と同じように、ぼんやりとした写真でした。砂っぽいような空に奇妙な色の花。ピンボケの犬。美しい写真だとかうまい写真だとかはお世辞にもいえませんが、その写真の中にはゆるい時間が流れていて、とてもくつろいだ気持ちになれたのです。味があるといえば良いのでしょうか。抽象画のような、詩のような魅力。これがトイカメラというものなのかと思いました。

それから私はすっかりトイカメラの魅力にとりつかれてしまいました。仕事の休み時間や貴重な休日には、お気に入りのカメラを持って散歩をするようになりました。トイカメラに写し出される世界は、私が住んでいる世界であってそうではない、もっと自由で、もっと不思議で、もっとすばらしい所のように見えました。シャッターを切るごとに仕事に束縛された私の心は軽くなっていったのです。

ホルガを買ってから2か月後、私は辞表を提出し、別の仕事を見つけました。あのとき心の病にならずにすんだのは、ホルガのおかげだと思っています。

その後、セミプロのカメラマンである友人の彼女から、使わなくなった一眼レフを譲ってもらいました。ニコンのD70という機種です。それまでカメラはコンパクトデジタルしか扱ったことがなく、初めてのデジイチでした。いろいろ本を買い、使用方法を探りました。絞り、シャッタースピード、露出など、今まで耳にしたことがないような言葉で混乱しかけましたが、実機に触りながら使っていくことで、徐々に使いこなせるようになってきました。このD70、もらったときはすでに時代遅れのカメラだったのですが、今思えばかなりよくできたカメラだったと思います。重すぎず軽すぎず、手にちょうどすっぽりと収まるサイズ、電池の持ちの良さ、ニコンならではの互換レンズの多さ、また、撮影した絵もとてもきれいでした。ただ、悩まされたのは、この機種独特のCHR/FORエラーです。このエラーが起きると、なぜか突然にメモリカードを読み込まなくなってしまいます。出先でそのエラーに遭遇しても困らないよう、CFカードを何枚も購入して持ち歩いたのも、いい思い出です。いまは同じニコンのD7000に乗り換え、D70の使用頻度はめっきり減ってしまいましたが、カメラの基本を教えてくれたカメラとして、保存ケースに丁寧に保管しています。

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